居抜き売却ノウハウ
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【撤退】渋谷のレストラン・体験談
お店を撤退しようと思ったきっかけを教えて下さい。
自分で、お金を出して、作り上げたお店を「ここでやめる」って一線引けますか?
お店をやるのは簡単だけど、辞めるとなると、かなりの勇気がいりますよ!
間違いなく、今まで生きてきて人生最大の決断でした。
決断するのにも、きっかけって人それぞれあると思いますが、私の場合は、家族でした。
「お店を売却募集して、検討しているお客様が見に来るのってどんな気持ちなんですか?」
複雑ですよね。だって両方に気を使わないといけないんですよ。矛盾してると思いませんか?お客さんが内見に来て、僕は売りたいわけじゃないですか。
いっぱい説明したいし、いいところみてもらいたいし、でも逆で、見に来てるお客さんに見られたくないんですよ。だってその人に売れるかどうかも分からないのに、今そっちで食事を楽しんでるお客さんをほっといて、見に来てるお客さんのほうに行けないですよね。
だからすごい矛盾してる感じがあるんですよね。気持ち悪いです。実際。
本舗さん以外に何社か頼んだんですけど、その1社のお客さんが、営業中に来たんですよ。
しかも、金曜日の忙しい時間にきて、最初は、ちょっと覗くだけっていってたんで、OKしたんですが、そのうち、座りだして、ビールって飲み始めたんです。そしたら、3人で盛り上がっちゃって、「ここいいね。イメージできるよね」って。内心嬉しいんですけど、他のお客さんにその話を聞かれたくないという複雑な気持ちになりましたね。
僕なんか、一人でやっているので、バタバタしてるし、掃除もしきゃならない銀行にもいかんきゃならない仕込みもしなきゃならないし、調整するのが凄く難しいですけど、やっぱり営業前のほうがいいですよね。営業中にきて、隣で閉店の話されたら他のお客さん飯がまずくなっちゃいますもんね。
その点、本舗さんは、いつも言ってくれるんですけど、オープン前にパッと来てくれて、ある程度の時間がたつと、見に来てくれたるお客さんに「仕込み途中ですし、そろそろオープン前なので」って、
見に来てくれてるお客さんに言ってくれるんで、いつも気持ちよかったですよ(笑)
営業してやってみなきゃ分からない事ってあると思うんですが、気づいたことってどんなことですか?
4階を甘く見てましたね。4階のせいにするのは嫌なんですけど。。。4階のお店で売れてるお店もあるし、でも、最初の引き込みが大変だなって思いました。
2階までなら今まで経験あったんですけど、4階は初めてで、最初から苦戦しましたね。
本舗「回転するようになるまで、どれぐらいかかりましたか?」
正直2年目ぐらいかな~~
「けっこうかかりましたね」
かかりましたね。1年後ぐらいにランチ辞めて、夜だけにしたんですけど、夜だけで回るようになるのに1年ぐらいかかりましたね。
「今回、お店を閉店することになってしまいましたが、Aさんにとって良い選択でしたか?」
良い選択でした(キッパリ)
「なぜ良い選択だったんですか?」
その方が自分達の人生前向きに考えられますね。何のためにお店をやるんだろうって考えた時に、なにせ起業自体が私にとって初めてだったんですよ。お店を持つのも初めてですし妻と切り盛りするのも初めてですし全てが、ぶっつけ本番みたいな感じで、やってみないと分からない事ってすごくあるんで、やっぱすごく苦しみましたよね。夫婦げんかもよくしたし、毎月毎月支払いに追われて、こんな生活でほんとにいいんだろうかってね。誰も自分の店を潰したいって思う人は、いないじゃないですか。でも、店を辞めたらって考えた時に、「新しい活路」ってのが見えてきたんです。今までは先行きが見えなかったんですよ。どうやったら売り上げが上がるんだろうって。また、8月だから売り上げが下がるんじゃないかとか、いつも不安感っいうのがあって、じゃあ、もしここで、お店を手放して、300万で売れて金融機関からの借入を返済できたら、何でもできるんじゃないのって、「新しい方向性」というのが見えてきて、そっちの方が明るく見えてきました。お店は、たかだか3年9ヵ月しかやっていませんが、私達にとってはやり切ったんです!こういう形になりましたが、やらなきゃよかったって事は思っていませんし後悔もしていません。
今、考えれば、もっといろんな工夫をしてればよかったのかなと思いますが、3年9ヵ月前に遡って、考えてみれば、あの時の私じゃできなかったと思いますし、「それが駄目だったんじゃないの」って言われればその通りですし、今までいっぱいいっぱいになってたんだと思います。
「もし、こうなることが分かっていたら、3年9ヵ月前のAさんにお店だすの辞めた方がいいよって言っていますか?」
100%ないです!絶対ないです!チャレンジですよね!それでダメだったらしょうがないですよね。
「いつもお客様のお手伝いをさせて頂いて、思うんですけど「何事もやるかやらないか」につきますよね」
そうですね。実際のところお店が上手くいくかいかないかという事も、「やるかやらないか」だったと思います。私はやらなかったというかできなかったんだと思います。でもそれは、
拘りだったんだと思います。4階選んだのも私ですし、固定客だけで回っていく店というのが、私の理想だったんです。じゃんじゃんいろんな人が入ってくる店を私がイメージしていなかったんで、「やらなかったというのもあるんですけど、やれなかったというのもあるんですけど、やらなかったんです。かっこ悪いとかじゃなくて、やりたくなかたんです。そういうお店にしたくなかったんです。
ちょっと拘りすぎて、マニアックなお店にしちゃったんですよね。
「恐縮ですが、確かに万人受けする内装じゃないですよね」
老後に趣味でやるお店作っちゃったのかな(笑)
本舗、Aさん「あはははははっ」
自分の好きな空間で自分の好きな物に囲まれて、いや~~楽しいなってっいう理想のお店を作っちゃったんです(笑)
老後だったらサイコーーだったんですけどね(笑)
「これから再スタートですが、今の心境は?」
ワクワクします(笑)これからもいろんな事にチャレンジしてみたいんでね。
「では私は、笑顔で見送っていいんですね」
もちろんです(笑)
本舗、Aさん「固い握手」