居抜き売却ノウハウ
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【移転】田町の居酒屋・体験談
いつぐらいから飲食店で働き始めたんですか?
43歳の時かな?
遅めのスタートでしたね。
もともと飲食店で働いていなくて、不動産会社に勤めていたんですよ。
不動産屋から飲食店って珍しいですね。きっかけを教えて下さい。
勤めていた会社が不動産業だったんですが、飲食事業をやり始めたんです。
その頃は、リーマンショック前で、景気がよかったころで、何店舗か一気に増やしたんです。それで、私が飲食事業部の責任者になって全店舗を見ることになったんです。
それで、リーマンショックで、一気に不景気になって、会社を辞めることになった時に、会社から、退職金をもらって不動産会社を辞めるか、飲食店を引き継ぐかという選択肢があって、家庭もあるし、40代から再就職も厳しいかなと思って飲食店を引き継ぐ選択をしたんです。
全店舗を見ていたんで、全店舗の数字も分かっていたし、黒字店舗も分かっていたので、この田町の店を引き継ぐことに決めました。
いつぐらいから撤退を考えていたんですか?
1年ぐらい前から考えていました。もう50歳にもなると体力的にも厳しくてね。
通勤で、片道90分、往復3時間、それで、営業が始まると1階から4階まで階段の上り下り、年々体力的に厳しくなってきて、一旦、店を辞めて自宅から近いところでもう一度、店を開こうと考えて撤退を決意しました。
往復3時間って大変でしたね。
大変ですよ!それに加えて1階から4階までの上り下りでしょ、帰るころにはもうくたくたでね。
売却しようと考えた時、売り先行で考えましたか?それとも移転先を先に見つけてから売却ですか?
まずは、資金がないから売却先を見つけてから次の物件を探そうと思いました。
資金がないから、居抜きのまま売却しないと、次の物件も抑えることもできないし、従業員を引き留めておく資金も用意できないので、売却を先にしてから移転先を探すことにしました。
でもね。。。いろいろな問題が出て来て、大変なんですよ。
いろいろな問題とは?
従業員を引き留めておくのも、雇用保険で7割出るけど給料の7割じゃ生活できないから、残りの3割を負担するという約束をしていたのですが、いつ物件が見つかるか分からなし、見つかってもうまくいく保証がないからシェフが辞めてしまって、その事を奥さんに相談したら「子供がまだ中学生だし、これから進学とかいろいろお金がかかるから、新しくお店を出すのをあきらめて務めてくれないかっていわれちゃってさ~~
私は50才だし就職っていってもね~~なかなか見つからないよ。
しばらくは、通帳とにらめっこしながら次の就職先を探すことにしました。
ん~~そんな事情があったんですね。
家族には、感謝ですよ。今までやりたいようにやらせてもらったし、次の人生は、家族のために勤め人に戻ります。
撤退を考えている方にアドバイスをお願いします。
結論からいうと「ズブズブになる前に辞める」という事ですかね。
私の場合、周りの事を気にしすぎて、お店を辞めるという決断ができませんでした。
決断ができないから、親とか友人とかサラ金から金を借りて回してきました。
今思えば「延命」しただけで、金が回らなくなった時に辞める決断をしておけば良かったと後悔しています。
場合によっては「撤退を決断する強さ」も必要な時が有ります。
いろいろお話を伺わせて頂きありがとうございました。